最近よく聞く「インターフェイス」って何?種類や着目される場面をご紹介

ビジネスシーンでもよく使われている「インターフェイス」という言葉。具体的な意味が分からないまま、何となく雰囲気だけで使ってしまっていませんか。

実は、「インターフェイス」には使い方や使う対象によって複数の意味があります。もしもひとつの意味しか知らないまま使っているのであれば、もしかしたら使い方を間違っている場合があるかもしれません。せっかくIT用語を使うのであれば、正しい意味を理解して使用したいもの。ぜひ最後まで読んで意味を理解した上で、自身のビジネスにも生かしてみてください。

この記事では「インターフェイス」が指す物の種類や、着目される場面をご紹介していきます。

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インターフェイスってどんな意味?

「インターフェイス(Interface)」とは、日本語に直訳すると「境界面」や「接点」などの意味を持っています。IT用語としては機器と機器、機器とプログラム、機器と人など異なる2つの物を仲介する存在を示しており、一般的によく使われている言葉です。あらゆるものが対象となり得ますが、原則として人と人の仲介ではなく、システム間や人と機械との間を仲介する場合に使われます。

例えば「このパソコンはインターフェイスが充実している」といえば、機器と機器の接点となっている端子やスロットなどを示しているでしょう。「Live配信用のインターフェイスをリストアップする」という使い方をするのではれば、配信を行うために必要な機材などを指しているはずです。「ユーザーからの意見を反映してインターフェイスを改善する」という場合、ここで使う「インターフェイス」の意味は、ユーザーと機器をつなぐ、使いやすさなどのことになります。

「インターフェイス」は使用する場面や用途によって、指し示す対象が異なる言葉なのです。

インターフェイスの役割

「インターフェイス」によって結びつけられる2つの物は、それぞれ独立した状態では十分な効果を発揮できません。2つが連動することで初めて機能したり、スムーズな作業が行えたりします。

先に挙げた例で言えば、端子やスロットによってパソコンと外部機器がつながることで、外部機器のデータをパソコンに読み込んだり外部機器の機能をパソコンで実行したりすることが可能です。

Live配信のために必要な機材は、機器をつなぐことで配信が可能となります。加えて「インターフェイス」の種類やつなぎ方を工夫することで、より大容量のデータを使うLiveが可能になる、などといった改善も行えるでしょう。

ユーザーにとっての使いやすさについては、利用頻度や利用者数の上昇といった効果にダイレクトにつながることが期待できます。

つまり「インターフェイス」の役割は、物と物の接点を作り、より大きな効果を発揮できる環境を作る点にあると言えるのです。

インターフェイスは大きく分けて3種類

IT用語としての「インターフェイス」は、主に

  • ハードウェアインターフェイス
  • ソフトウェアインターフェイス
  • ユーザーインターフェイス

の3つに分けられます。

それぞれの特徴は以下のとおりです。

ハードウェアインターフェイス

ハードウェアインターフェイスは、ハードウェアである機器と機器をつなぐものを指しており、機器に差し込んで使用するコネクター(接続機)の形状によって種類が異なります。

代表的な種類と接続する機器、伝送するものを以下にまとめました。

種類接続する機器伝送するもの
USB(Universal Serial Bus)マウス、キーボード、プリンター、外付けHDDドライブ、外付けDVDドライブ、外付けWifi、USBメモリー、外付けテレビチューナー、スマートフォン、タブレット 操作指示やデータ通信など
HDMI液晶ディスプレイ、テレビ映像、音声
DVI液晶ディスプレイ、テレビ映像
※HDMIと部分的に互換性がある
※アナログ/デジタル兼用
DisplayPort液晶ディスプレイ、テレビ映像、音声
※HDMI、DVIよりも最大解像度が大きい
Bluetoothマウス、キーボード、プリンター、酢ポーカー、イヤホン、ヘッドフォン、データ共有、スマートフォン、タブレット操作指示やデータ通信など
イーサネットLANケーブルインターネット接続、社内などのLAN環境への接続
シリアルATA(SATA)ハードディスク、SSI、DVDドライブ、Blu-rayドライブ記録ドライブ接続
PCI-Expressビデオカード、無線LANカードパソコン内部でパソコンに接続
Wi-fi無線LANインターネット接続、他のパソコン操作

なお同じ種類の「インターフェイス」でも、規格や送受信の方法などにより性能が大きく変わるため、必要性に合わせて選択しなければなりません。

例えばUSBの場合は、2021年時点でAからCまでの3種類のタイプに分かれています。タイプが異なるとコネクターの形も変わってくるため、別物の「インターフェイス」のように見えるかもしれません。これらはタイプ間での互換性は無いため、用意する際には使用する機器に適しているかどうかを確認して選択する必要があります。

またタイプAのUSB同士でも、規格によって性能に差があるので気をつけてください。規格は1から始まって、1.1、2.0、3.0、3.1、3.2と新しいものが出てきており、現在最新のものは3.2(Gen2)です。これらの規格同士は互換性がありますが、古すぎる規格のものは機器によって使えない場合もあります。

ソフトウェアインターフェイス

ソフトウェアインターフェイスとは、プログラムとプログラムの間でデータをやり取りする際の手順や方法を定めたものです。

その種類には

・アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)

・アプリケーションバイナリーインターフェイス(ABI)

・プロセス間通信

・ネットワーク

などがあります。

機器のアプリケーションソフト同士やアプリケーションソフトとOSなどの間でデータを交わす「インターフェイス」です。

アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)

ソフトウェアインターフェイスの内、OSやアプリケーションソフト、ウェブアプリケーションの機能の一部を外部のアプリケーションから利用できるようにするための規約を、アプリケーションプログラミングインターフェイスと呼びます。

アプリケーションプログラミングインターフェイスはお互いが持つ機能を呼び出す手順や方法を示している「インターフェイス」です。採用することでひとつのソフトウェア上で複数の機能を利用できるようになります。すべてを独自に開発する場合と比べて、制作やプログラミングが効率的になるため、多くのプログラマーが使用している機能です。

代表的なものには、GoogleMaps APIや、YouTube Data APIなどがあります。

Google Maps APIは、世界中の地図データを持つGoogle Mapを、AndroidやiOS向けアプリ、ウェブサービスなどで利用できるようにしたものです。必要に応じてカスタマイズでき、外部のアプリケーション上でオリジナルコンテンツや画像を使ったマップ作成、ストリートビュー、ルート表示、マーカー表示、目的地の情報表示、検索ボックスの設置などが可能になります。

YouTube Data APIは、YouTubeの動画情報を外部アプリケーション上に取得させる機能です。動画のタイトルや説明文、サムネイルなどの情報を取得させられます。その他、字幕機能や再生速度機能、再生リストに追加なども可能です。

アプリケーションバイナリーインターフェイス(ABI)

アプリケーションバイナリーインターフェイスは、命令体系が同じプログラム同士で機能する「インターフェイス」のこと。

バイナリーとは2進数を指しており、アプリケーションプログラミングインターフェイスとは違い、アプリケーションソフトウェアを変更することなく動作させられる物だけが対象となります。マイクロプロセッサーやシステムコールの仕様などで使われる「インターフェイス」です。

ユーザーインターフェイス(UI)

ユーザーインターフェイス(UI)は、パソコンやソフトウェアなどの機器とそれを使用する人とを結びつける役割を果たす存在です。大まかには機器に関してユーザーの目に触れる部分はすべてユーザーインターフェイスにあたり、デザインやレイアウトの他、メニューやボタンの操作性などもその中に含まれています。

基本的に操作手順が簡潔でわかりやすく操作性が高い場合、その機器やプログラムはユーザーインターフェイスが良いと言えるでしょう。

多様にあるユーザーインターフェイスの中で、代表的なものには以下のような種類があります。

ウェブユーザーインターフェイス

ウェブユーザーインターフェイスとは、ソフトウェアなどの表示や操作に、ウェブ上のページおよびブラウザを使っている物のことです。これを持つソフトをウェブアプリケーションとも呼び、ブラウザやオペレーティングシステムに依存しないものも増えています。

ユーザーが個別にソフトウェアをダウンロードしなくても利用できる点にメリットがありますが、操作性や応答、機能などの面では、オフラインでも操作できるものの方が優れているケースも多いです。

グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)

グラフィカルユーザーインターフェイスは、画面上にあるアイコンや画像を利用して操作するユーザーインターフェイスです。マウスを使ってアイコンをクリックするなどと、視認性が高く、より直観的に操作できるものを指しています。

現在では当たり前のような機能ですが、過去のパソコンはキーボードでしか操作できないキャラクターユーザーインターフェイス(CUI)を採用しており、操作に知識が必要なケースが多くありました。

マンマシンインターフェイス

マンマシンインターフェイスはヒューマンマシンインターフェイスとも呼び、人と機器との間の伝達を行ってくれる機器やシステムのことを指します。キーボード、タッチパネル、ディスプレイなどの入力装置の他、これらの仕組みやプログラムなども定義として含む言葉です。

日常でインターフェイスが着目される場面

さまざまな種類に細分される「インターフェイス」ですが、日常生活の中でもっとも着目されることが多いのは、ユーザーの目に触れる機会が多いユーザーインターフェイスでしょう。近年ではバリアフリー推進の観点からも、誰にとっても使いやすい機器を実現することは重要視されています。

例えばスマートフォンのボタンやテレビのリモコンボタンを大きくし、高齢ユーザーにとって使いやすくした商品などは、ユーザーインターフェイスに着目した代表例と言えるのではないでしょうか。

音声による各種情報のやり取りを行えるボイスユーザーインターフェイス(VUI)としては、「シリ(Siri)」「Googleアシスタント」「アマゾン アレクサ(Amazon Alexa)」などの人工知能が普及しています。現在ではほとんどのスマートフォンやスマート家電に対応しているはずです。

またAR技術を利用した、目に投影される映像を見ながらフレームのタッチパネルを操作できるGoogle Glassなど、新しいマンマシンインターフェイスの普及や開発も期待されています。

まとめ

IT用語として多様な意味を持つ「インターフェイス」。Web業界での基礎知識として、「ハードウェアインターフェイス」「ソフトウェアインターフェイス」「ユーザーインターフェイス」の3種類の違いを正しく理解しておくことが大切です。

また日常で注目されることの多いユーザーインターフェイスについは、情報技術関連の用語として捉えるだけでなく、日頃からユーザビリティへ配慮して「インターフェイス」を気にかけるよう心がけてみてください。普段からユーザー視点での使いやすさを考え、新たなアイデアを出す際や既存のサービスを改善する際に注目して考えることで、より多くのユーザーに受け入れられる案を生み出せるようになるかもしません。

まずは今回ご紹介した知識を活用して、ぜひ自身のビジネスと関連する「インターフェイス」を探してみてください。

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